デイジー図書の最後の形式は、マルチメディアデイジーです。
マルチメディアデイジー図書は、録音された肉声や合成音声と、文字、画像、音楽などを含めた総合的なデイジー図書です。
読み上げている部分がわかるように、読点や区切りの位置で、文字がハイライトします。
もちろん、見出しや目次にも対応しているので、必要な箇所から読み進めることができます。
また、地図などの画像などの中にある文字も、その部分をクリック（タップ）すると、読み上げることができるように製作された図書もあります。
そのため、読む書きに困難さがある児童・生徒のためにも、このマルチメディアデイジーで製作する教科書は、きっと大きな力を発揮すると思います。
今年の春、小学6年生の児童から、中学に入ってもデイジー教科書で学びたいとの希望が出てきたそうです。
もしデイジー教科書が製作されていなければ、拡大教科書を申請しないといけないので…ということでした。
必要としてくれる児童・生徒が、もっとたくさんいるに違いない…。
ご自身でも、学校を通してでも、教育委員会からの一括申請でも、デイジー教科書は入手できます。
いちえ会は、その橋渡しもしたいと思っています。
また、実はいちえ会は、読み書きに困難がなくても、デイジー図書は、文字を読んだり、覚えたり、声と目を使って五感を総動員して読むことができるのではないかな…と考えています。
いちえ会では、マルチメディアデイジー図書をメインに、国立国会図書館のプロジェクトである音声デイジー図書のデイジー化、日本点字図書館のテキストデイジー図書の製作も手掛けています。
いろいろな形のデイジー図書、それぞれの必要性とアイディアで、もっともっと便利に使っていただけたらと思います。
